2011年4月24日日曜日

ディスカバリーチャンネル『アンソニー世界を喰らう』


ディスカバリーチャンネルで、一番好きな番組です。
作家のアンソニー・ボーデインが世界を旅して廻り、行く先々の料理を楽しむ番組。

いつも気になるのが、アンソニーを迎える各国の案内者達。
あれはどういう人選なんだろうと、非常に気になる時があります。
英語が堪能なのは当然ですが、発想や物腰が、ちょっと普通の人と違います。洗練されていて、知的。で、冗談もOK。何というか、皆さんかっこいいんです。

こういう紹介記事はわりと楽しく書けて、すらすらと仕上がるものなんですけど、この番組だけは手が進みません。
まず、単純でない魅力が詰まりすぎていて、どれからどう紹介して良いものか迷ってしまう。
そして、文字にすると単なるグルメ紀行番組とかわらなくなってしまい、面白味が全然伝わらなくなってしまうからです。

ちょい悪とかじゃない。大いなる悪ガキ。

まず、(ベア・グリルスの番組もそうなんですけど)ホストの人格が素晴らしいんです。
アンソニーは、自分で調理も出来る文筆家で、料理に関する著作をいくつか出しています。
そのためでしょうか、出された料理に対する姿勢が真剣。
そしてほれぼれするくらい健啖です。
朝から肉もオーケーで、そして真剣なのかシニカルなのか分からない、聴かせる批評をぽんぽんと発します(フランクすぎて、ときどきピー音が入ります)。

案内者は、たいてい同じテーブルに着いていて、アンソニーの言葉を聞いて、ああ、それはこういうことだよ、とか、こうやって作っているんだ、とかフォローを入れます。
面白いのは、アンソニーが批評を入れるたびに、彼と案内者との心理的な距離・関係が、どんどん近くなっていくことです。
それは、真剣にアンソニーをもてなそうとする案内者側の姿勢と、真摯な批評をしつつ、相手の尊厳を守ろうとするアンソニーの紳士的な気遣いが少しずつ積み重なっての結果では、と見ている我々は気がつきます。

そういう中でもたらされる、とても幸福なひととき。無理のない気遣いとフランクな関係。目と目を見合って乾杯をかわせる関係。大人だ!


アンソニーは、日本にも来ています。
東京で蕎麦をたぐり、信州で郷土の虫料理(蜂の子?食べてました)、関西でホルモン焼、焼き鳥、そして野球場で阪神タイガースの応援に加わり、東京に戻って、握り寿司で締める。
「お任せ」しかない職人気質の寿司屋さんに、「世界中でこれほど完成されたコース料理は他にない」と、最大級の賛辞で大将に御礼を言っていました。いい人だ。・・・

お刺身オーケー。エビ、カニが一番好きみたい。

ところで、福岡に来たらなにを食べてもらおうかな、と考えてみました。
水炊き、あまおう、アラ鍋、ああそうだ、牡蠣小屋とか大喜びするんじゃないかな?

YouTube - anthony bourdain no reservations

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